和田裕美の人に好かれる話し方――愛されキャラで人生が変わる!

  • 著者:和田裕美
  • 大和書房
  • 2005年10月5日第7刷発行

 タイトル長いなぁ。
 まあそれはそれとして、ポジティブこそ素晴らしい、みたいな感じだろうか。あるいはネクラはやめようよ、みたいな感じか。わりと歪んだ視点から述べれば、明るいとか幸せとか、そういうものに向かうことが良いこと、という価値観に支配された本。というかまあ、著者がそういう志向らしいので、それも当然のこと。
 という邪見は置いておいて、もう少しまともに見てみると、よりよく会話するために著者が試したり努力してきた試行錯誤の跡がわんさか書いてあり、その点とても実用的。いい空気をつくるとか、聞き上手になるとか、そういう基礎的な部分が大事だと言っているのも、努力の人を想起させる。うまく話すために、話せる状況を作り出そうという試みの数々は、きわめて主体的で、「だって話させてくれないから」とかいう弁解の余地が無く、なるほど前向きというかバリバリやっているという感じもいだく。
 私個人で言えば、基礎的な部分にはあまり目新しいものはなく、再認識といったところ。最も気になった、話題を途切れさせない方法については、繋がりがあるからそれを辿っていけばいい、というだけで、いまひとつすかされた感もあるが、本書の内容が声の質やら発声にも一歩踏み出している点が面白かったのでトントンか。発声については、どうもモゴモゴ言う傾向が私にはありそうな気がするので、録音して聞いて見るというのは試してみたい。携帯電話に録音機能とかがあったと思うので、たぶん誰かの留守電を拝借せずにできるはず。そう、自分の声を聞いて見るのに、誰かに頼んで留守電にメッセージを残させてもらう、という方法が書かれていたが、このへんも実用傾向だな、と。
 長く書いたが、最後に。脱字がいっぱいだった。