灼眼のシャナⅩⅡ

 前巻のつづき。そしてまたつづく。長い。
 というか同じパターンで、やってきたところで続きはまた、というのをそんなに繰り返さなくてもなぁ、とは思う。
 学園祭の一日目の残りから二日目の最後までが時間軸。地名がよくわからないので、割と遠くからやってきたんだろうな、とは思うものの、少しだけ邪魔な三行が割り込んでいるような気もしなくはない。そしてそれがある程度どんでん返しを予測させるので、最後まで読んでも、まあそんなところか、というか、ふーん、というか。
 シャナと吉田さんの近づきぐあいだとか、そのあたりの人たちの距離が変わっていくのが鮮やかに見えて、そういう点は変わらず楽しめた。フィレスとのやりとりも、そう。だからこれから吉田さんあたりがどう思ってどう動いていくかは、見てみたい。他の面々は、まあマージョリーがやけに割り切ってる感じがしたりとか、ヴィルヘルミナあたりは案外動いていないような気がしたりとか。佐藤はおまけっぽくなってきてるし、田中と緒方は微笑ましくはあるがショックを受けてる様子についてはさして共感を抱けるようなつくりではなかったし。
 ただ、なんといってもそれら各人のつながりというかやりとりが、ぐいぐいと変化していったりとかして、そういう登場人物たちの関係のしかたがどうなるのかが楽しみ。
 なにやら次巻までは間があくらしいが、忘れないうちにお願いしたい。