ルパン、最後の恋

LE DERNIER AMOUR D'ARSENE LUPIN 著者:モーリス・ルブラン 訳者:平岡敦 HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOKS No. 1863 早川書房 2012年9月21日3版発行 最初に見かけたのは書店で、どこかの誰かが書いたルパンものなのかと思って買わなかったが、後々にニュース…

剣神の継承者

著者:鏡遊 イラスト:みけおう MF文庫J メディアファクトリー 2012年6月12日第2刷発行 なんとなく書店で手に取った。裏表紙の解説で、面白そうに思ったので購入した。種族の話とかも絡んでいるようで、そういう大局観のあるというのか、大きくも小さくも楽…

生きる技術

ちくま哲学の森 1 編者: 鶴見俊輔、安野光雅、森毅、井上ひさし、池内紀 筑摩書房 2011年9月10日第1刷発行 帯に曰く「負けてくやしがるばかりでは身が持たぬ」。1990年6月に『ちくま哲学の森8 生きる技術』として刊行されたものの文庫版だそうな。 面白く読…

たたずまいの美学

日本人の身体技法 著者:矢田部英正 中公文庫 中央公論新社 2011年9月25日初版発行 2004年3月に中央公論新社から刊行されたものを加筆修正したものとのこと。 美学などというと、押しつけがましく、自分の満足を悦に入って語るだけのつまらないものに思うが…

椅子と日本人のからだ

著者:矢田部英正 ちくま文庫 筑摩書房 2011年2月10日発行 2004年1月に晶文社から刊行されたものだそうな。 帯に「疲れない椅子を目指して」と「「座る技術」を探求する」とある。ひとつには疲れない椅子がどんなものかに興味があり、もうひとつには身体の使…

名人

著者:川端康成 新潮文庫 新潮社 昭和37年9月5日発行 平成16年10月25日38刷改版 平成23年1月20日41刷 囲碁の話。本因坊秀哉という名人の引退碁を追いながら、終局から1年ちょっと後の名人の死を繋げて、その終わりに立ち合う。 囲碁アミーゴというサイト (ht…

映像の原則

ビギナーからプロまでのコンテ主義 著者:富野由悠季 キネ旬ムック キネマ旬報社 2002年2月22日初版発行 2010年1月26日第10刷発行 前項にて書いた、WEBアニメスタイル内の首藤剛志「シナリオえーだば創作術」(http://www.style.fm/as/05_column/05_shudo_bn…

これが「演出」なのだっ

天才アニメ監督のノウハウ 著者:大地丙太郎 アフタヌーン新書 講談社 2009年8月10日第1刷発行 面白かった。カットについて実感が持てた。 演出というのが何なのかを気にし始めたのは、数年前からではあるけれど、さほど集中して調べたりはしていなかった。…

哄う合戦屋

著者:北沢秋 カバーイラスト:志村貴子 双葉文庫 双葉社 2011年4月17日第1刷発行 ストーリーもキャラクターも面白いのだけれど、なんだか文章が退屈というか色気がない。もっとも、司馬氏のあとに読んだからかもしれないが。 なによりもキャラクターの厚み…

果心居士の幻術

著者:司馬遼太郎 新潮文庫 新潮社 昭和52年10月30日発行 昭和61年1月30日20刷 短編6作が収録されている。 果心居士の幻術 飛び加藤 壬生狂言の夜 八咫烏 朱盗 牛黄加持 解説は山崎正和。 書かれている時代背景はそれぞれだが、どれもさすがの俯瞰と近視で、…

死よおごるなかれ

あるガン医の告白 著者:田崎勇三 読売文庫 読売新聞社 昭和30年9月1日印刷 昭和30年9月10日発行 私の祖父が死んだとき、家には一部屋だけの中二階があり、そこが故人の書斎だった。その中にあった一冊なので古い本だ。奥付に定価130円という表記があり文庫…

暗殺教程

著者:都筑道夫 集英社文庫 集英社 昭和54年6月25日第1刷 昭和58年9月20日第6刷 何かで題名か著者の名前を知って、そのあとに神保町の古書店で見かけたので買ったと記憶しているが、知ったのが何でなのかが思い出せないので記憶違いかもしれない。 次々と続…

心でっかちな日本人

集団主義文化という幻想 著者:山岸俊男 ちくま文庫 筑摩書房 解説は長谷川眞理子。 社会心理学の本だろうけれど、タイトルはなんだか内容にそぐわないような気がする。というのも、心でっかちというものや、なぜそうなるのかを語っているというよりは、別の…

フェルマーの最終定理

Fermat's Last Theorem The Story of a riddle that confounded the world's greatest minds for 358 years 著者:サイモン・シン (Simon Singh) 訳者:青木薫 新潮文庫 新潮社 平成20年6月10日15刷 序盤は少し長く感じたが、先へと読ませる力がどんどん増し…

僕は友達が少ない4

著者:平坂読 イラスト:ブリキ MF文庫J メディアファクトリー 2010年7月31日初版第一刷発行 うんまあ、笑えるところもあって面白くはあったけど、もういいかな。 次巻が書店で並んでいるのも見かけるけれど、この巻で私は離脱しますよ。

ベガーズ・イン・スペイン

著者:ナンシー・クレス 訳者:金子司、他 ハヤカワ文庫SF 早川書房 2009年3月25日発行 昨年に読み終えたけれど、感想書きが年を越してしまった。 書店で〈プロバビリティ〉シリーズを見かけて、買おうかでも三冊かと迷ったときに、同作者の本書を見つけて、…

HARVEST vol.1

編集・発行:陸条 (PLAYBOX PROJECT) 2010年11月19日 ver. 1.0 発行 条くんがくれた。電子書籍とのことで、PDF 版と EPUB 版が入っていた。EPUB ビューワが手元に無かったので、各作品は PDF 版で読んだ。EPUB 版のほうは xhtml ソースを眺めた。 http://d.h…

夜と血のカンケイ。3

著者:丸山英人 イラスト:osa 電撃文庫 アスキー・メディアワークス 2010年2月10日初版発行 ようやく面白くなってきた、と思ったら次巻でおしまいだそうな。 なんで前巻はあんなだったのかというくらいにはストーリーは面白いのだけど、やっぱりなんだか地…

僕はいかにして指揮者になったのか

著者:佐渡裕 新潮文庫 新潮社 平成22年9月1日発行 「題名のない音楽会」を見ていると、楽しい。 ときどき、クリニックだったかというコーナーをやって、佐渡氏が合唱やら吹奏楽やらオーケストラやらに指揮をしながらアドバイスを出す。これが編集されてるん…

夜と血のカンケイ。2

著者:丸山英人 イラスト:osa 電撃文庫 アスキー・メディアワークス 2009年11月10日初版発行 夜音が可愛いのは分かったけど、それ以上にどうしてもならないのなあ。 なんで面白くならないのかが分からない。前巻以上に心理描写が減ってるのかとは思うが、全…

僕は友達が少ない3

著者:平坂読 イラスト:ブリキ MF文庫J メディアファクトリー 2010年3月31日初版第一刷発行 相変わらず何も考えることなく、時間だけを無駄遣いするのに適している本でした。 ひょっとすると、これをバランスが良いと言うのかもしれないけれど、どちらかと…

20歳のときに知っておきたかったこと

スタンフォード大学集中講義 原題:WHAT I WISH I KNEW WHEN I WAS 20: A Crash Course on Making Your Place in the World 著者:ティナ・シーリグ (Tina Seelig) 訳者:高遠裕子 阪急コミュニケーションズ 2010年6月16日初版第14刷 解説は三ツ松新さん。 …

ツイッターノミクス

原題:THE WHUFFIE FACTOR 著者:タラ・ハント (Tara Hunt) 訳者:村井章子 解説:津田大介 文藝春秋 2010年3月10日第1刷 なんでこんな邦題になってしまったのか。極めて残念でならない。 ツイッターの本ではない。 ツイッターノミクスという言葉さえも、邦…

ソフトタッチ・オペレーション

神麻嗣子の超能力事件簿 著者:西澤保彦 イラスト:水玉螢之丞 講談社文庫 講談社 2010年1月15日第1刷発行 表紙買いである。可愛い。 チョーモンインというシリーズらしいが、他を読んだことがない。探してみたいと思った。 なにしろキャラクターが実に愛ら…

ベン・トー

サバの味噌煮290円 著者:アサウラ イラスト:柴乃櫂人 集英社スーバーダッシュ文庫 集英社 2009年2月15日第4刷発行 これは腹が減る。 半額弁当なのだけれど、あるいはカップ麺なのだけれど、味わいに関して実に巧みに胃袋を刺激してくる。 教室のシーンはつ…

日本辺境論

著者:内田樹 新潮新書 新潮社 2009年11月20日発行 ウチダ先生は面白いなあ。 最初の「「大きな物語」が消えてしまった」に興味を持ったので読んだ。 全体的に、面倒くさい奴が面倒くさいんだなあ、っていう伴奏がありつつ、自己中心的でないことの利点と欠…

態度が悪くてすみません

――内なる「他者」との出会い 著者:内田樹 角川oneテーマ21 角川書店 2006年6月5日三版発行 あちこちに載せた文章を寄せ集めたものとのこと。 なので、つながりがあるような、無いような。「日本辺境論」と合わせて、著者がどういう考えなのかを読もうと思っ…

僕は友達が少ない2

著者:平坂読 イラスト:ブリキ MF文庫J メディアファクトリー 2009年11月30日初版第一刷発行 なんだかんだ言いつつも読みました。 志熊理科が面白く可愛い巻。あとちっこい子たちの取っ組み合いとかは微笑ましい感じか。 メインヒロイン二人はどちらかとい…

ブレインハックス

―人生を3倍楽しむ脳科学 著者:佐々木正悟 マイコミ新書 毎日コミュニケーションズ 2007年7月12日初版第1刷発行 胡散臭い本。 もちろんそうばかりでは無いが、心理学者が脳のどこがどうとか言い出すと、とたんにそうなる。心理学は現象を統計的に扱う学問だ…

よいこの君主論

著者:架神恭介 著者:辰巳一世 イラスト:川奈梶馬 ちくま文庫 筑摩書房 2009年9月5日第2刷発行 ひろしくんはすごいなあ。 マキャベリの「君主論」を小学生キャラクターがクラスで勢力(友人関係)を拡大していく中での実践形式に沿って展開したもの、だと…