自殺うさぎの本

  • 原題「THE BOOK OF BUNNY SUICIDES」
  • 著者:Andy Riley(アンディ・ライリー)
  • 青山出版社
  • 2005年12月15日第一刷発行

 可愛いのだけれど可哀そう。
 ヌイグルミかマスコットかという外見のうさぎ氏が、ひたすら自殺を試みる絵を、ただひたすら並べた本。
 しかし、このうさぎ氏の工夫のなんと凝らして手間をかけたものか。あるときは某SF映画の登場人物すら自らの自殺のために使い、またあるときは宇宙人すらキャスティングしてしまう。すごいよ自殺うさぎ氏。
 痛そうで痛そうだけれど、可愛くて、それが可哀そうだけれど、拭いきれないコミカルさに悲喜の混じった笑いがこぼれてしまう。
 何にしても、このうさぎ氏の自殺にかける努力と情熱といったら(ずっと顔は同じなので分からないけれど)すさまじい(に違いない)。
 そういえば画中の看板などは日本語になっていたので、翻訳した方がいると思うのだけれど、とくに誰が担当したかについては掲載されていなかったようだ。少しだけ気になる。