フェルマーの最終定理
- Fermat's Last Theorem
- The Story of a riddle that confounded the world's greatest minds for 358 years
- 著者:サイモン・シン (Simon Singh)
- 訳者:青木薫
- 新潮文庫
- 新潮社
- 平成20年6月10日15刷
序盤は少し長く感じたが、先へと読ませる力がどんどん増して、静かな盛り上がりをみせる。たいへん面白く、そして儚かった。
人の儚さ、敗れ去る論理の儚さ、そして、問題そのものが解かれてしまうことの儚さ。それでも生きているうちは力を尽くすし、成立していると思われているうちは輝きを放つし、解かれずにいるうちは君臨する。
補遺の充実も楽しかった。そしてたいへん分かりやすかった。
訳文についても、もともと日本語で書かれていたかのように分かりやすく流れの良いものだったと思う。
とても面白かった。