ぴにおん!2

 まゆ毛の一人称小説。前巻よりもずっと読みやすかった。
 シームレスに妄想に繋いで嘘だと述べて不信を与えてくることもなかったし、吹き出してしまうような可笑しい台詞などもあって、面白かった。
 個人的な視点としては、二葉の活躍が少なかったのは最後のイラストでよしとするとして、全体的にはぐっと読みやすく、またしっかりした結末で、俄然面白くなってきた。
 アンタという呼びかけが途中に入るのも、前巻では頻りで邪魔だったが、この巻では用途が絞られているというか、上手く書いてあるんだなあと思った。曲で主題に入るまえに一拍の休符を置くような効果があるように思う。
 これは次巻には期待できそうだと思う。二葉の活躍にも。